Power BIの塗り分け地図で都道府県別の人口増減率を可視化する
こちらの記事ではPower BIの「塗り分け地図」ビジュアルを利用して、都道府県別での人口増減率を地図上に可視化する方法です。
今回利用するのは人口データとなりますが、お手元に都道府県別でのリアルなデータ(売上高、販売個数、生産コスト、etc)があれば、それらのデータを利用して分析・可視化することももちろん可能です。
最終的には下図のように、都道府県別人口の増減率を色塗りで分かりやすく可視化したいと思います。
地図の見方ですが、青が濃い程人口が増加している都道府県を表していて(東京、神奈川、福岡、愛知等)、赤が濃くなればなる程減少傾向という感じです。
利用データ
今回利用した元データは、「総務省統計局」にある「2-2都道府県別人口と人口増減率」から引用した、1.2018年の都道府県別人口データと2.2015年の都道府県別人口データの2点です。
こちらのデータをダウンロードしてファイルを開くと、下記のようなデータ構造となっていますので、1.不要な列や行(人口密度、増減率、集計行といったデータ)を除去、2.列の見出し行を修正、3.緯度経度の情報を付加することでPower BIに取り込み分析できる形に加工します。
【Before】
【After】
※緯度経度に関しては、「ちょっと便利帳」さんからデータをいただき、VLookupでデータをぶつけて加工しました。ありがとうございます。
DAX関数
Power BIを起動しExcelデータを取り込んだら、都道府県別での人口増減率を計算するDAX関数を書きたいと思います。
まず人口増減率の計算式ですが、こちらは下記の通りです。
この計算式をPower BIのDAX関数で記述していきますが、基本的にはDivide関数で分母と分子を指定して計算すれば一発で計算できます。
ただDivide関数を使う場合、テーブルデータから数値情報等のデータを直接読み込み、メジャーを使って計算しようとするとエラーになってしまいますので、メジャーではなく「新しい列」を追加する方法で進めます。
こんな感じです。
【Power BI上での画面】
そしてH30年の人口とH27の人口を割り算するDAX関数を記述します。
今回のビジュアルで使うDAX関数としては以上です。
念のためPower BIレポートの「テーブル」ビジュアルを使ってデータを表示して、正しく計算できているか確認してみましょう。
おっと、、、値が小数点で表示されてしまっています。「人口増減率」の関数をクリックして、下記の通りメニューバーから「%」に切り替えます。
えい!!!!
出来ました。計算方法に関しても問題なさそうです。
塗り分け地図への表示
さて、DAX関数が記述できたら、次はレポートに「塗り分け地図」を描画していきます。
Power BIの「視覚化」から「塗り分け地図」を選択してレポート上に表示します。
フィールドには、下図のように3つのデータ項目をドラッグ&ドロップします。
次に、都道府県別の人口増減率で色を塗り分ける「条件付き書式」を設定していきます。
下図のように、真ん中のローラーアイコン(書式)を選択して、データの色の配下にある、「fx」と書いてあるボタンをクリックします、
条件付き書式の設定画面にて、「最小値」・「中間」・「最大値」の色を設定します。
ここら辺は色の好みもあるので、自分が好きなように任意の色を設定します。
最後にOKをクリックして完了です。
別途、「テーブル」ビジュアルの条件付き書式を使って、下記のように数値情報が一目でリスト形式で見られるようにしておくと、より分かりやすいかと思います。
こう見ると地方の人口はやはり減少傾向にあり、都市部の人口が増えていて、地域間での人口格差がよく分かりますね。
東北地方、特に秋田県や青森県の人口減少率は大きいです。
以上。
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